*02.8* ヘルプの引き方
知りたいことは何でも Vim のヘルプで調べることができます。どんどん調べてくださ
い!
何かを知りたいときには、たいていはグーグルを使うよりもヘルプを使って探すほうが
簡単です。なぜならヘルプの題目は一定のスタイルガイドに沿っているからです。
さらに、ヘルプはあなたが使っているVimの特定のバージョンに即しているという利点
があります。後で追加されたコマンドのヘルプは表示されません。それらはあなたの環
境では動かないでしょう。
次のコマンドでヘルプの総合案内が表示されます:
:help
ヘルプは <F1> ファンクションキーでも表示できます。キーボードに <Help> キーがあ
る場合はそれも使えます。
":help" に引数を指定しなかった場合は総合案内が表示されます。Vim の作者はとても
賢い (いや、すごい怠け者かも) ので、ヘルプウィンドウには普通の編集ウィンドウが
使われています。ヘルプウィンドウの中ではすべてのノーマルモードコマンドが使えま
す。したがって、h, j, k, l で 上下左右に移動できます。
ヘルプウィンドウは、エディタを終了するのと同じコマンド ("ZZ") で閉じることがで
きます。この場合は、ヘルプウィンドウが閉じるだけで、Vim は終了しません。
ヘルプを読むと、縦棒 "|" で囲まれた文字に気づくと思います (例: |help|)。それは
ハイパーリンクです。その場所にカーソルを置いて、CTRL-] (タグジャンプ) を押す
と、そのヘルプにジャンプできます。(理由は省きますが、Vim ではハイパーリンクの
ことをタグと呼びます。CTRL-] はカーソル下の単語をタグとみなして、その場所にジャ
ンプします。)
ジャンプした後は CTRL-T (タグをポップする) で元の場所に戻れます。CTRL-O (古い
場所へのジャンプ) でも元に場所に戻れます。
ヘルプ画面の最上部に*help.txt*という表記があります。"*" で囲まれた名前はヘルプ
システムのタグ (ハイパーリンクの飛び先) を定義するために使われています。
タグの使い方の詳細は |29.1| を参照してください。
特定のヘルプ項目を見るには次のコマンドを使います:
:help {subject}
例えば "x" コマンドのヘルプを見るには次のようにします:
:help x
文字の削除方法を調べるには次のようにします:
:help deleting
Vim のコマンド一覧を見たい場合は次のようにします:
:help index
コントロール文字コマンド (例えば CTRL-A) のヘルプを見るには、"CTRL-" に続けて
その文字を指定します:
:help CTRL-A
Vim にはいろんなモードがあります。特に指定がなければノーマルモードコマンドのヘ
ルプが表示されます。例えば、次のコマンドでノーマルモードの CTRL-H コマンドのヘ
ルプが表示されます:
:help CTRL-H
他のモードを指定するにはプリフィックスを付けてください。例えば、挿入モードのヘ
ルプを見たいときには、"i_" を付けます。CTRL-H の場合なら次のようになります:
:help i_CTRL-H
Vim を起動するときにはコマンドライン引数を指定できます。引数は先頭が "-" で始
まります。例えば、"-t" 引数の意味を調べるには次のコマンドを使います:
:help -t
Vim にはオプションがたくさんあり、それを設定することでカスタマイズができます。
オプションのヘルプを見るには、アポストロフィでそれを囲ってください。例えば、
'number' オプションの意味を調べるには次のコマンドを使います:
:help 'number'
モードのプリフィックス一覧は |help-summary| を参照してください。
特殊キー不等号で囲んで表記します。例えば、挿入モードの上矢印キーのヘルプを見る
には次のコマンドを使います:
:help i_<Up>
例えば次のようなエラーメッセージが表示された場合:
E37: 最後の変更が保存されていません (! で変更を破棄)
行頭のエラーIDを使えばヘルプを検索できます:
:help E37
@username
を付けます